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     邦 画 ・ あ 行


アウトレイジ

 《 STORY 》
暴力団、山王会会長 関内(北村聡一朗)は傘下の山王会池本組の組長(國村隼)に村瀬組組長(石橋蓮司)を締めるように言い渡す。付き合いのある村瀬に直接手を下すことをためらう池本は、山王会大友組の組長(北野武)に汚れ役を引き受けさせる。
鑑賞日:2010年 6月29日
映画館:ー 

ヤクザの内部抗争。もう怖くて見てられません。豪華俳優陣の強面にびびります。小日向文世さんでさえ怖いです。この続き、小説なら読めますが映画はもう no thank you です。


駅 STATION

 《 STORY 》
刑事で射撃のオリンピック選手でもある三上英二(高倉健)と4人の女たちの出会いと別れ。
鑑賞日:1982年 4月29日
映画館:文芸坐地下

駅パンフレット脚本家の倉本聰が高倉健のために書き下し、降旗康男が監督、木村大作が撮影した、映画スター高倉健のための映画。『幸福』と2本立てで観ました。

 【当時の鑑賞日記】

これはほんとうに「高倉健映画」ですね。といってもそんなに観た事ないけどさ。でもいいですね。

STORYとしては単純かもしれないけどそれがかえってよかったみたい。

駅パンフレット高倉健さんが亡くなった2014年テレビで主演映画を多数放送していました。

30数年ぶりに本作をテレビで鑑賞しました。あらためて観ると、高倉さんがスタッフや共演者に愛されていると感じられる映画でした。理想の男性像として人気の高かった高倉健さん。もしかしたら男性の生き方の提案だったのかもしれません。

『駅』は「女」の事だったのでしょう。様々な出会いと別れが描かれていました。初めて桐子(倍賞千恵子)と会った居酒屋でのシーン、向かい合う高倉健と倍賞千恵子に俳優同士の大きなオーラのぶつかり合いを感じました。映画の画面でこんなに大きなオーラを感じるのだから、撮影中の現場はさぞかしすごかったでしょうね。

右はパンフレットの裏面、三菱自動車の広告です。広告なのですが、まるで映画のワンシーンのようです。キャッチコピーも映画のタイトルのように大きいです。


エクレール お菓子放浪記

 《 STORY 》
戦中戦後、身寄りの無いアキオ(吉井一肇はじめ)は苦しい生活を強いられる。アキオの心の支えになっているのは感化院の陽子先生(里織)が歌った「お菓子と娘」だった。
鑑賞日:2011年
映画館:品川プリンスシネマ?

小説家、西村滋さんの自伝的小説が原作となる作品。K氏の勧めで見に行きました。

エクレールお菓子放浪記パンフレット

戦時中、身寄りのないアキオに世の中は冷たく、優しくしてくれた人を訪ね歩くと空襲で亡くなっているという絶望。恐らくこの時代こんな経験をしたのはアキオだけではないはず。貧しく苦しくも、お菓子に憧れつつ、日々力強く生きるアキオ。誰もがお菓子を食べられる豊かで平和な世の中を望まずにはいられません。

西条八十の詩に橋本国彦が曲をつけた歌「お菓子と娘」は昭和初期にできた歌だそうです。私はこの映画で初めて聞きましたが、耳に残る歌です。

主に宮城県石巻市でロケを行った本作品。2011年3月10日に完成試写会があり、その翌日に東日本大震災が起こりました。映画制作に協力した宮城県で先行公開する予定が、叶わず。チャリティ試写会で全国をまわり、被災地を支援したそうです。また、一般公開後は収益の一部を義援金にあてたそうです。


大阪物語

 《 STORY 》
14歳の若菜(池端千鶴)の両親は売れない夫婦漫才師だった。金はなくともモテる父りゅう介(沢田研二)は愛人が妊娠したため母春美(田中裕子)と別居する。父は同じ長屋に愛人と生活するが、雑な扱われ方に愛想を尽かした愛人は子供を置いて出て行ってしまう。ほどなく父も蒸発する。一向に探しに行こうとしない母に痺れを切らした若菜は父に届いた手紙の差出人を頼りに父を探しに行く。
鑑賞日:2025年11月23日
映画館:目黒シネマ

1999年公開作品。関西テレビ開局40周年記念の作品で漫才師の話なのでお祝いムードのコメディだと思っていたのですが、なかなかのヘビーな内容でした。
有名どころの吉本芸人がたくさんカメオ出演していました。←関西テレビはこれがやりたかった?

大阪物語

主人公は池端千鶴ですが、沢田研二をメインにした映画です。

売れない夫婦漫才師を沢田研二と田中裕子が演じます。舞台で漫才をするシーンがあります。売れない夫婦漫才だけに本当に面白くない。テンポも悪い。あれじゃ売れなくてもしょうがないわ。と思わせる演技はさすがです。

自分勝手なりゅう介。活躍ができずに一線から退いたというよりも漫才から逃げているように見えました。

別居している元家族も愛人も一緒にクリスマスのパーティをするデリカシーのないりゅう介さん。そりゃ愛人も怒りますわよ。自分をカスだと自覚した後、蒸発します。そんな自堕落な男ですが、なぜか下品には見えない。(沢田研二の品格か?)そんな男だから金もないのにモテたのでしょうね。

大阪物語

母、春美の感情はあまりよくわかりませんでした。肝が据わっているのはわかりますが、漫才師の部分も女の部分も、何を感じていたのか伝わってこなかった。それだけ生活に疲れていたということでしょうか。だとしたら、田中裕子、すごいです。

後半は健気な若菜が父を探すシーンが長く続きます。大阪の街並みを映すドキュメンタリーのよう。でもそこよりも、りゅう介が追い詰められる部分を多くした方が面白いとおもうのですが、池端さんお披露目の映画ならしかたないですね。(池脇千鶴さんは映画デビュー作品。とても可愛いです。現在は朝ドラヒロインの母を演じています。)

エンディングに尾崎豊の歌声が聞こえてびっくり。これは若菜の心情じゃなくて、りゅう介の心情じゃない? それならば尾崎豊のハリのある歌声ではなく、ここは沢田研二の甘い声で自堕落を歌った方が良かったのでは?